お客様について

私たち Soilook は、「成分分析で世界の見方を変えれば未来の安心・安全は変えられる」を理念に掲げ、赤外線カメラ技術を応用した成分分析技術を基盤とする研究開発型のスタートアップです。2020年3月に創業し、主に船舶、海沿いの石油プラント、ガス会社、工事現場などで活用できるガス漏洩検知カメラを開発・提供しています。

ご担当者様　代表取締役　西藤翼様

御社の事業概要について教えてください。

私たちの特徴は、従来の高価な装置（1000万円から3000万円程度）に比べて、現場のニーズに合わせた適切な価格帯のカメラを提供していることです。複数の波長帯からガスを可視化しやすいものを抽出し、カメラ開発とクラウドベースの監視アプリケーション開発を行っています。

大学での研究をベースにしていますが、現場のニーズに合わせて技術を最適化し、リアルタイムでの検知を可能にするなど、実用性を重視した開発を行っています。ガス漏洩を即座に発見できる点が強みで、安全性向上とコスト削減に貢献しています。

FinanScope 導入前には、どのような課題や問題がありましたか？

企業価値の算定に関して大きな不確実性を感じていました。特に資金調達の交渉時には、客観的な根拠や資料が不足していました。また、事業計画がどのように企業価値に反映されるのか、連続的に検証する手段がありませんでした。

スタートアップである我々にとって、将来の可能性を反映した企業価値の算定は難しく、過去の実績だけでは十分な評価ができないと感じていました。さらに、ハードウェアを扱う企業として、運転資本が企業価値に与える影響について十分な認識がありませんでした。

これらの課題により、資金調達の際の交渉力や、自社の成長戦略の立案に制約があり、より客観的で多角的な企業価値の評価と事業計画の立案が必要だと感じていました。

FinanScope を導入してみようと思われたきっかけを教えてください。

私たちは創業以来、数回の資金調達を経験してきましたが、特に今回は事業会社からの出資を検討していたこともあり、より説得力のある企業価値の提示が必要だと感じていました。これまでの資金調達では、主にベンチャーキャピタルとの交渉が中心でしたが、自社の価値を適切に説明するためのツールが必要だと感じていました。

FinanScope が企業価値を客観的に算出し、さまざまなシナリオを検討できるツールだと知り、これが私たちの課題解決に役立つのではないかと考えて導入を決めました。特に、将来の事業計画に基づいて企業価値を算定できる点や、カジュアルに何度も計算を試せる点に魅力を感じました。

FinanScope 導入後にどのような効果がありましたか？

資金調達の交渉において、企業価値の主張に対する客観的なエビデンスを提示できるようになりました。特に事業会社との交渉では、このツールを使って算出した数字が、議論のスタートポイントとして非常に有効でした。

また、事業計画と企業価値の関連性をより明確に理解でき、企業価値を上げるための事業計画作りに焦点を当てられるようになりました。運転資本の重要性にも気づき、その影響を具体的に認識することができました。

さらに、標準的な計画だけでなく、悲観的・楽観的シナリオも含めて複数のケースを検討できるようになり、事業の振れ幅や潜在的なリスク、機会をより深く理解できるようになりました。

チーム内でも企業価値を意識した行動や思考が促進され、アウトプットを意識した資料作りや、より戦略的な事業計画の立案など、チーム全体の意識が変わったことを実感しています。

FinanScope に追加してほしい、改善してほしい機能は？

事業計画には、ベースシナリオ、ポジティブシナリオ、ネガティブシナリオの3パターンを用意することがあり、FinanScope でも毎回3パターンずつ試算をしていました。利用回数もこれに対応する形になっていると、より柔軟に使えるかと思います

また、無形資産（国際特許など）の価値を企業価値に組み込む、あるいはそれを整理して交渉の材料として使えるような機能があると有用かもしれません。

さらに、CRM のような機能や市場規模・業界データの検索機能があれば、より包括的な企業価値の評価や説得力のある資料作成、交渉が可能になると考えています。

これらの改善や機能追加がなされれば、FinanScope はより包括的で強力な企業価値評価・資金調達支援ツールになると考えています。

Soilook 様に FinanScope をご活用いただき、心より感謝申し上げます。研究開発型のスタートアップ、特にハードウェアを扱う企業ならではの課題に対して、FinanScope が企業価値の可視化とコミュニケーションツールとしてお役立ちできたことを大変嬉しく思います。

特に印象深かったのは、企業価値の評価が、単なる数値計算にとどまらず、チーム全体の意識改革につながったという点です。事業計画の立案から運転資本の重要性の認識まで、経営判断の質を高めるツールとしてご活用いただけました。

また、研究開発型スタートアップにとって重要な無形資産の評価や、複数シナリオの検討に関する具体的なご提案をいただき、誠にありがとうございます。今後のサービス改善に積極的に反映させていただきたいと考えております。

FinanScope は、革新的な技術で社会課題の解決に挑む Soilook 様のような企業の成長を、全力でサポートしてまいります。今後の事業の発展を心より楽しみにしております。