【業種別攻略法④】IT・情報通信業の TPM 上場戦略 〜技術評価とエンジニア組織の可視化〜

【業種別攻略法④】IT・情報通信業の TPM 上場戦略 〜技術評価とエンジニア組織の可視化〜

デジタルキューブ 取締役 / 公認会計士・税理士 和田 拓馬

本シリーズ最終回となる今回は、TOKYO PRO Market(以下、TPM)上場企業の17%を占める「情報・通信業」を取り上げます。

私自身、デジタルキューブの CFO として2024年10月の TPM 上場を経験しました。当社は WordPress を軸とした Web ホスティングサービス「Amimoto」「Shifter」を展開する IT 企業であり、上場準備の過程で「IT 企業特有の論点」に数多く直面してきました。技術資産をどう評価するか、エンジニア組織の健全性をどう説明するか、外部サービスへの依存リスクをどう開示するか —— これらは、財務諸表だけでは見えにくい IT 企業の本質的な価値とリスクに関わる問題です。

本稿では、TPM における IT・情報通信業25社の動向を分析するとともに、当社の実体験も交えながら、IT 企業が TPM 上場を成功させるための戦略を解説します。

IT 業界の TPM 上場企業25社の特徴

TPM における IT・情報通信業のポジション

東京証券取引所が公表した「プロマーケットの今後の方向性について」(2025年11月発表)によると、TPM 上場企業149社のうち、情報・通信業は25社(17%)を占めています。サービス業(37社・25%)に次ぐ第2位の規模であり、TPM において存在感のある業種といえます。
IT・情報通信業が TPM を選択する背景には、いくつかの業界特有の事情があります。

1. 成長ステージと市場選択のバランス
IT 企業、特にスタートアップやベンチャー企業は、急成長を志向する一方で、利益よりも投資(人材採用、プロダクト開発、マーケティング)を優先するフェーズがあります。一般市場(グロース市場等)の形式基準をクリアするには、一定の利益水準や時価総額が求められますが、成長投資を優先したい段階でこれらの基準を満たすことは容易ではありません。

TPM には形式基準がなく、実質基準(上場適格性要件)で審査されるため、成長投資を継続しながら上場を実現できます。「まず TPM に上場して経営基盤を固め、将来的に一般市場へステップアップする」という戦略は、IT 企業にとって現実的な選択肢となっています。

2. エンジニア採用における競争力強化
IT 業界では、優秀なエンジニアの獲得競争が激化しています。「東証上場企業」というステータスは、採用市場における信頼性の証となり、特に中小規模の IT 企業が大手やメガベンチャー、外資系企業と人材獲得競争を行う際の比較ポイントとなります。

3. 取引先・パートナーとの関係強化
IT 企業は、大手企業のシステム開発案件や、パートナー企業との協業において、信用力が問われる場面が少なくありません。上場企業であることは、取引先の与信審査をクリアしやすくなるだけでなく、パートナーシップの構築においても有利に働きます。

当社の場合も、新規顧客からの問い合わせの増加や、事業会社との協業において、上場企業としてのガバナンス体制が評価された経験があります。

IT・情報通信業のサブカテゴリ

IT・情報通信業は幅広いサブカテゴリを含んでおり、ビジネスモデルによって上場準備のポイントが異なります。

SaaS・クラウドサービス
月額課金型のサブスクリプションモデルを持つ企業が該当します。MRR(Monthly Recurring Revenue)、ARR(Annual Recurring Revenue)、チャーンレート(解約率)、LTV(顧客生涯価値)など、SaaS 特有の KPI を整理し、投資家に説明できる体制が求められます。

受託開発・SIer
顧客企業のシステム開発を請け負うビジネスモデルです。工事進行基準に類似した収益認識(履行義務の充足に応じた収益認識)が適用されるケースがあり、プロジェクト別の原価管理体制が重要になります。特定顧客への売上依存度も審査上の論点となります。

Web サービス・プラットフォーム
自社で Web サービスやプラットフォームを運営するビジネスモデルです。ユーザー数、アクティブ率、課金率など、サービス特有の KPI を整理する必要があります。個人情報保護やセキュリティ体制も重要な審査ポイントとなります。

IT コンサルティング
DX 支援やシステムコンサルティングを行う企業が該当します。前回取り上げたサービス業との境界が曖昧な部分もあり、人材集約型ビジネスとしての側面と、技術資産を持つ IT 企業としての側面の両方を意識した準備が必要です。

技術資産の評価ポイント

IT 企業の企業価値をどう測るか

IT 企業の企業価値評価において、最も難しいのが「技術資産」の評価です。製造業であれば工場や設備、不動産業であれば土地や建物といった有形資産が企業価値の基盤となりますが、IT 企業の価値の源泉は、ソフトウェア、アルゴリズム、データ、そしてそれらを生み出すエンジニアの知識・スキルといった無形資産にあります。

これらの無形資産は、貸借対照表には十分に反映されません。自社開発のソフトウェアは、開発に要した人件費等が資産計上されることはあっても、その「市場価値」や「競争優位性」は財務諸表からは読み取れないのです。

技術資産を可視化する5つの視点

IT 企業が上場準備において技術資産を整理する際、以下の5つの視点が重要になります。

1. プロダクト・サービスの競争優位性
自社のプロダクトやサービスが、競合他社と比較してどのような優位性を持つかを明確にします。技術的な差別化要因、独自のアルゴリズムやデータ、ユーザー体験の優位性など、定性的な情報を整理し、説明できるようにしておく必要があります。

2. 知的財産権の状況
特許、商標、著作権など、知的財産権の保有状況を整理します。特許については、出願中のものも含めて一覧化し、事業との関連性を説明できるようにしておきましょう。ただし、IT 業界では特許よりもスピードや実装力が競争優位の源泉となるケースも多く、知的財産権の有無だけが技術力の指標ではない点に留意が必要です。

3. 技術スタックとアーキテクチャ
使用しているプログラミング言語、フレームワーク、クラウドインフラなど、技術スタックの概要を整理します。技術的負債(レガシーコードの存在、セキュリティ上の懸念等)がある場合は、その解消計画も含めて説明できるようにしておくことが望ましいでしょう。

4. 開発体制とプロセス
アジャイル開発、CI/CD(継続的インテグレーション・継続的デリバリー)、コードレビューの仕組みなど、開発プロセスの成熟度を示す情報を整理します。品質管理体制やセキュリティ対策も重要なポイントとなります。

5. 技術ロードマップ
今後の技術開発計画、新機能のリリース予定、技術的な投資計画など、将来に向けたロードマップを整理します。技術の陳腐化リスクへの対応策も含めて説明できることが理想的です。

FinanScope による技術資産の評価

FinanScope では、DCF 法による企業価値算定が可能です。IT 企業の場合、将来の事業計画(売上成長率、利益率の改善見込み等)に技術資産の価値が織り込まれる形になります。

「新機能のリリースにより ARR が何%成長するか」「技術投資によりオペレーションコストがどれだけ削減されるか」——こうした技術と事業計画の関係を定量化することで、技術資産の価値を間接的に企業価値に反映させることができます。

また、類似会社比較法(マルチプル法)においては、同業の上場 IT 企業の株価指標(PSR:株価売上高倍率、EV/Revenue 倍率等)を参考にすることで、市場が IT 企業の技術資産をどう評価しているかの目安を得られます。

API 依存度リスクの管理

外部サービス依存という IT 企業特有のリスク

IT 企業の多くは、自社サービスの提供において外部の API やクラウドサービスに依存しています。AWS、Google Cloud、Microsoft Azure といったクラウドインフラ、Stripe や PayPal といった決済サービス、各種 SaaS ツール —— これらの外部サービスなしには事業が成り立たないケースも少なくありません。

当社も、AWS を基盤としたサービスを提供しており、AWS との関係性は事業の根幹に関わるものです。上場準備においては、こうした外部サービスへの依存度とそのリスク管理について、J-Adviser や監査法人から詳細な確認を受けました。

審査で確認されるポイント

API 依存度に関して、上場審査では以下のような点が確認されます。

サービス継続性リスク
依存している外部サービスが停止・終了した場合、自社サービスにどのような影響があるか。代替手段はあるか。過去にサービス障害が発生した際の影響と対応実績はどうか。

契約関係の安定性
外部サービス提供者との契約内容はどうなっているか。契約期間、解約条件、料金改定条項など、事業継続に影響を与える条件を把握しているか。

コスト変動リスク
外部サービスの料金が値上げされた場合、自社の収益性にどの程度の影響があるか。料金変動に対するヘッジ策はあるか。

情報セキュリティ
外部サービスを通じて顧客データを取り扱う場合、データの安全性はどう担保されているか。外部サービス提供者のセキュリティ認証(ISO 27001、SOC 2 等)の取得状況はどうか。

リスク開示と対応策の整理

上場準備においては、API 依存度リスクを適切に開示するとともに、リスク軽減のための対応策を整理しておくことが重要です。

依存度の可視化
主要な外部サービスの一覧を作成し、それぞれの依存度(売上への影響度、代替可能性等)を整理します。

冗長化・代替策の検討
可能な範囲で、複数のサービスを併用する冗長化や、内製化による代替策を検討します。すべてを内製化することは現実的ではありませんが、クリティカルな部分については代替手段を確保しておくことが望ましいでしょう。

契約管理の強化
外部サービスとの契約内容を精査し、事業継続に影響を与える条項を把握しておきます。契約更新時期の管理、料金改定の早期把握なども重要です。

障害対応体制の整備
外部サービスの障害発生時の対応手順を整備し、定期的に訓練を行っておきます。過去の障害対応実績を記録し、改善に活かす PDCA サイクルを回すことも大切です。

エンジニア組織の健全性

IT 企業における「人」の重要性

IT 企業において、エンジニアは最も重要な経営資源です。優秀なエンジニアを採用し、定着させ、成長させることができるかどうかが、企業の競争力を左右します。

前回取り上げたサービス業と同様、IT 企業も「人材集約型ビジネス」としての側面を持ちますが、IT 企業特有の論点として「エンジニア組織の健全性」があります。技術的なスキルセット、開発生産性、エンジニア文化など、一般的な人事指標だけでは測れない要素が、IT 企業の組織力を構成しているのです。

エンジニア組織を評価する視点

上場準備において、エンジニア組織の健全性を整理する際、以下の視点が参考になります。

1. スキルセットと技術領域のカバレッジ
エンジニアチームが保有するスキルセット(プログラミング言語、フレームワーク、インフラ等)を整理し、事業に必要な技術領域をカバーできているかを確認します。特定の技術領域に人材が偏っている場合、その領域の人材が退職した際のリスクを認識しておく必要があります。

2. キーパーソン依存度
特定のエンジニア(CTO、テックリード等)に技術的な意思決定や実装が集中していないかを確認します。キーパーソンが退職した場合の影響と、その軽減策(ナレッジ共有、後継者育成等)を説明できるようにしておきましょう。

3. 採用力と定着率
エンジニア採用の実績(応募数、採用数、採用チャネル等)と、定着率(離職率、平均勤続年数等)を整理します。IT 業界は人材の流動性が高い業界ですが、業界平均と比較した自社の状況を説明できることが重要です。

4. 開発生産性
開発チームの生産性を示す指標(デプロイ頻度、リードタイム、障害復旧時間等)を把握している場合は、整理しておきます。これらの指標は「DORA メトリクス」として知られており、開発組織の成熟度を測る目安となります。

5. エンジニア文化とエンゲージメント
技術ブログの発信、OSS(オープンソースソフトウェア)への貢献、社内勉強会の開催など、エンジニア文化を醸成する取り組みを整理します。エンジニアのエンゲージメント(従業員満足度調査の結果等)も、組織の健全性を示す指標となります。

当社の経験から

デジタルキューブの上場準備においても、エンジニア組織に関する説明は重要なポイントでした。当社は、グループ会社であるヘプタゴンのエンジニアリソースを活用した開発体制を取っており、グループ内での役割分担や、技術的な意思決定プロセスについてもポイントになりました。

また、AWS に関する高度な技術力(AWS パートナー認定等)が当社の競争優位の源泉であることを説明するため、認定資格の保有状況や、AWS 関連の実績を整理しました。

技術力は定量化しにくい要素ですが、資格、認定、実績といった客観的な指標と、組織文化や取り組みといった定性的な情報を組み合わせることで、説得力のある説明が可能になります。

M&A と上場を一体で捉える成長戦略

IT 業界における M&A の位置づけ

IT 業界では、M&A が成長戦略の重要な手段となっています。エンジニア採用競争の激化、技術開発スピードの加速、顧客基盤の獲得 — これらの経営課題を自社単独で解決するには時間とコストがかかりすぎるため、M&A によって外部リソースを取り込む戦略が有効です。

ただし、M&A は「買収して終わり」ではありません。統合後のガバナンス、グループ経営の体制構築、そして持続可能な組織づくりまで見据えて初めて、M&A は成長戦略として機能します。

デジタルキューブとヘプタゴンの統合

当社 デジタルキューブは、2022年にヘプタゴンをグループ化しました。この統合は単なる規模拡大を目的としたものではありません。両社の「事業継続性」と「成長」を実現するための戦略であり、同時に TPM 上場に向けた重要なステップでもありました。

創業者に依存した経営から、組織としての持続可能性を備えた企業へ — その変革を実現するために、グループ経営体制の構築と上場準備を一体的に進めてきたのです。

M&A によってグループとしての事業基盤を強化し、上場準備を通じてガバナンス体制を整備する。この2つは別々の取り組みではなく、持続可能な成長企業をつくるための一連のプロセスでした。

上場が M&A の「受け皿」になる

IT 企業が M&A を成長戦略に組み込む際、上場企業であることは大きなアドバンテージとなります。

グループガバナンスの基盤
上場準備を通じて整備した内部管理体制やガバナンスの仕組みは、M&A 後の統合(PMI)においても機能します。買収先企業をグループに迎え入れる際の「受け皿」として、上場企業としての管理体制が役立つのです。

資本政策の柔軟性
上場企業は、株式を対価とした M&A(株式交換等)が可能になります。キャッシュアウトを抑えながら買収を実行でき、売り手側の経営陣やエンジニアに株式を持たせることでインセンティブを維持することもできます。

売り手からの信頼
M&A の売り手にとって、「誰に売るか」は重要な判断基準です。財務の透明性やガバナンス体制が担保された上場企業への売却は、従業員の雇用継続や事業の発展可能性の観点から、安心感をもって選ばれやすい傾向があります。

成長戦略としての「M&A × 上場」

IT 業界で持続的に成長するには、M&A と上場を別々のイベントとして捉えるのではなく、一体的な成長戦略として設計することが重要です。

上場を見据えて経営基盤を強化する。その過程で M&A を活用してグループとしての事業基盤を拡大する。上場後は、整備した体制を活かしてさらなる M&A 機会を捉えていく — こうした循環を描けることが、IT 企業における TPM 上場の戦略的意義といえるでしょう。

上場準備における実務ポイント

IT 企業特有の審査論点

IT 企業が TPM 上場を準備する際、特に注意すべき論点があります。

情報セキュリティ体制
IT 企業にとって、情報セキュリティは事業の根幹に関わる問題です。セキュリティポリシーの整備、アクセス管理、脆弱性対策、インシデント対応体制など、包括的なセキュリティ体制の構築が求められます。

ISMS(ISO 27001)やプライバシーマークなどの認証取得は、セキュリティ体制の客観的な証明となります。認証取得が難しい場合でも、同等の管理体制を整備し、説明できるようにしておくことが重要です。

個人情報保護
顧客の個人情報を取り扱う場合、個人情報保護法への準拠が必須です。プライバシーポリシーの整備、個人情報取扱規程の策定、従業員教育の実施など、体制整備を進める必要があります。

収益認識の適正性
SaaS 企業の場合、サブスクリプション収益の認識タイミング、初期費用の按分方法など、収益認識に関する会計処理が審査ポイントとなります。受託開発企業の場合は、履行義務の充足に応じた収益認識(進行基準に類似)の適用が論点となることがあります。

ソフトウェア資産の計上
自社開発ソフトウェアの資産計上と償却について、会計基準に準拠した処理が求められます。研究開発費との区分、資産計上のタイミング、償却期間の設定など、監査法人との協議が必要なポイントです。

準備スケジュールと留意点

TPM 上場の準備期間は、中央値で約2年とされています。IT 企業の場合、以下の点に特に留意が必要です。

セキュリティ体制の早期整備
セキュリティ体制の構築には時間がかかります。ISMS 認証の取得を目指す場合、申請から認証まで半年〜1年程度を見込む必要があります。上場準備の早い段階で着手しましょう。

開発プロセスの文書化
開発プロセス、リリース手順、障害対応フローなど、IT 業務特有のプロセスを文書化しておきます。上場審査では、内部統制の観点からこれらのプロセスが確認されます。

技術資産の棚卸し
自社が保有する技術資産(ソフトウェア、特許、ノウハウ等)を棚卸しし、権利関係を整理しておきます。外部委託で開発したコードの著作権帰属、オープンソースライセンスへの準拠状況なども確認が必要です。

コストと投資対効果

上場準備・維持コストの目安

TPM 上場の準備コストは、総額2,000〜4,000万円程度が目安となります。一般市場の準備コスト(1億〜2億円程度)と比較すると、大幅に低コストでの上場が可能です。

上場後の維持コストは、年間1,500〜2,500万円程度です。

IT 企業における投資対効果

IT 企業にとって、年間2,000万円程度の維持コストは、以下のメリットを考慮すれば十分にペイする投資といえます。

エンジニア採用コストの削減
IT 人材の採用市場は競争が激しく、人材紹介会社への紹介料も高額(年収の35%程度が相場)です。上場により知名度が向上し、直接応募やリファラル採用が増加すれば、採用コストを大幅に削減できます。

パートナーシップの拡大
上場企業としての信用力は、大手企業との取引やテクノロジーパートナーとの協業において有利に働きます。新規取引先の開拓、パートナープログラムへの参加など、ビジネス機会の拡大につながります。

M&A 機会の創出
株式を活用した M&A が可能になり、成長戦略の選択肢が広がります。IT 業界では、技術やエンジニアの獲得を目的とした M&A が活発であり、上場は買い手・売り手いずれの立場においても有利に働きます。

資金調達環境の改善
上場により金融機関からの信用力が向上し、事業拡大のための資金調達がしやすくなります。IT 企業は有形資産が少なく担保力に乏しいケースが多いですが、上場企業としての信用力がこれを補完します。

まとめ ─ IT 企業が TPM を活用すべき理由

本シリーズでは、不動産業、建設業、サービス業、そして IT・情報通信業と、4つの業種における TPM 上場戦略を解説してきました。最終回となる IT 企業編のまとめとして、IT 企業が TPM を活用すべき理由を整理します。

成長投資と上場の両立
形式基準のない TPM では、成長投資を優先しながら上場を実現できます。利益よりも投資を優先するフェーズにある IT 企業にとって、現実的な選択肢となります。

技術資産の可視化
上場準備を通じて、技術資産、エンジニア組織、開発体制を整理・可視化することで、投資家や取引先に対して説得力のある企業価値のストーリーを構築できます。

エンジニア採用力の強化
「東証上場企業」というステータスは、エンジニア採用市場における競争力向上に直結します。優秀なエンジニアを確保し、技術力を維持・強化することが、IT 企業の成長エンジンとなります。

M&A による成長
株式を活用した M&A が可能になり、技術やエンジニアの獲得、事業領域の拡大といった成長戦略を実行しやすくなります。

FinanScope は、デジタルキューブ自身の TPM 上場経験から生まれたサービスです。IT 企業特有の論点を理解した上で、技術資産の評価を含む企業価値算定、上場準備のタスク管理、M&A 支援まで、包括的なサポートを提供しています。


シリーズ総括

本シリーズ「業種別攻略法」では、TPM 上場企業の業種構成を分析し、主要4業種(不動産業・建設業・サービス業・IT 業)それぞれの上場戦略を解説してきました。

各業種に共通するのは、TPM が「地方企業」や「中堅・中小企業」にとって、上場へのハードルを下げる現実的な選択肢となっている点です。形式基準がないことによる柔軟性、オーナーシップを維持できる株主構成の自由度、そして上場による信用力の向上 —— これらのメリットは、業種を問わず多くの企業にとって魅力的なものです。

一方で、各業種には固有の論点があり、業種特性を理解した上場準備が成功の鍵となります。FinanScope では、業種ごとの特性を踏まえたサポートを提供していますので、ぜひご相談ください。

無料相談会のご案内

FinanScope では、上場準備に関する疑問や不安を解消するための無料オンライン相談会を実施しています。本記事でご紹介した内容以外にも、企業の状況に合わせた具体的なアドバイスを提供しています。

相談可能な内容

  • サービス業特有の上場準備ポイント(労務管理、許認可等)
  • 人的資本の可視化と企業価値への反映方法
  • 事業承継を見据えた組織化の進め方
  • J-Adviser・監査法人の選定について
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